お正月に欠かせない「おせち料理」。
じつはおせちは、ただのお祝い料理ではなく、漢方(東洋医学)や薬膳の思想が色濃く残る“健康祈願のごはん” です。
今回は、おせち料理と漢方の深い関係を、わかりやすくブログ形式で紹介します。
■ おせちは「薬膳」の考え方そのもの
薬膳とは、
季節・体質・目的に合わせて食材を組み合わせ、身体を整える食事 のこと。
おせち料理は、古くから
- 無病息災
- 五穀豊穣
- 長寿
-
子孫繁栄
などの願いを込め、保存性・栄養・効能のバランスを考えて作られてきました。
これはまさに、薬膳の基本=「養生の食(ようじょうのしょく)」という漢方的思想に通じます。
■ おせち料理に使われる食材は“効能の宝庫”
ここでは代表的な食材を漢方的に解説します。
◎ 黒豆
腎を補い、老化予防に良いとされる黒い食材。
アンチエイジング食材として薬膳でも大活躍。
「まめに働くように」という願いも健やかさの象徴。
◎ 数の子
腎を補い、生命力を支える「精(せい)」を養う。
新しい命・繁栄を象徴する食材。
◎ ごまめ(田作り)
小魚は 骨や腎を補う とされ、成長期や疲労回復にも。
カルシウム・ミネラルが豊富で薬膳的にも理想的。
◎ 栗きんとん
栗は 脾(胃腸)を補う 食材。
金色=財運の象徴で、身体にも財布にもやさしい縁起物。
◎ たつくり
魚は「気血」を養う食材で、栄養価の高い万能薬膳。
農作祈願の意味と、体力アップの両方を担う。
◎ 昆布巻き
昆布は「滋陰(じいん)」といって 体のうるおいを補う 食材。
胃腸にも優しく、のど・肌の乾燥にも良いとされます。
◎ くり・さつまいも(きんとん)
脾(胃腸)を養い、疲れやすい人のエネルギー補給にぴったり。
冬は脾が冷えやすいので薬膳的にも理にかなっています。
◎ 海老
海老は 体を温める陽気の食材。
腰痛や冷えの改善にも良いとされ、長寿の象徴として入れられます。
■ 冬に合わせた“気血水”の調整食でもある
漢方では冬は「腎」が弱りやすく、冷えと乾燥が進む季節。
おせちは自然と
- 腎を補う黒豆・昆布
- 気血を整える魚
- 体を温める海老
-
脾を補う栗や芋
などが組み合わされ、冬の養生食そのものになっています。
これは、昔の人たちが理屈ではなく経験から編み出した“日本の薬膳”。
科学的にも栄養バランスが非常に良いことが知られています。
■ おせちと漢方を組み合わせるともっと健康的に
● 胃もたれしやすい人
→ 六君子湯、平胃散などで胃腸をサポート
→ 温かい白湯で「消化力」をキープ
● 食べすぎた翌日
→ 防風通聖散・大柴胡湯など“巡り系”漢方
→ 五苓散で水分バランス調整も○
● 冷えのある人
→ 桂枝湯・人参湯など「温める系」と相性良し
● 飲みすぎた人
→ 五苓散、黄連解毒湯、柴胡桂枝湯など
■ まとめ:おせちは“正月の漢方”。一年の健康を願う料理
おせち料理は、
縁起・栄養・効能
これら3つの側面を兼ね備えた日本の伝統薬膳です。
ただお祝いだから食べるのではなく、
昔の人が「一年の健康」を願って考え抜いた智慧の結晶。
漢方と同じく、体質を整え、季節に寄り添い、心身を健やかにする食文化です。
お正月、いつものおせちに“漢方の視点”を加えると、
より深く味わえて、一年を元気にスタートできますよ。