**葛根湯(かっこんとう)**は、風邪の初期症状に用いられる代表的な漢方薬です。日本では薬局でもよく見かける定番薬で、「ゾクッと寒気がする」「肩や首がこってきた」「頭が重い」などの早い段階で効果を発揮しやすいことで知られています。
◆ 葛根湯の特徴
◎ 風邪の「初期」に向いている
葛根湯が最も効果を示しやすいのは、
- 発熱し始め(38℃未満が多い)
- 寒気がある
- 汗がほとんど出ていない
- 首や肩がこっている
- 頭痛がする
といった、いわゆる“ひき始め”の状態です。
◎ 体を温め、発汗を促す薬
葛根湯は体を温めて汗を出させることで、体外へ邪気(ウイルスなど)を追い出すという考え方に基づいた漢方です。
◆ 葛根湯の配合生薬(7種類)
- 葛根(かっこん):体を温め血行を改善、肩こり改善
- 麻黄(まおう):発汗・解熱
- 桂皮(けいひ):体を温める
- 芍薬(しゃくやく):筋肉のこわばり緩和
- 生姜(しょうきょう):胃腸を温める
- 大棗(たいそう):胃腸を整え体力を補う
- 甘草(かんぞう):調整・痛みを抑える
これらが組み合わさり、「寒気+こわばり」をスッと取る処方になっています。
◆ こんな時に向いている
- 寒気を感じる風邪のひき始め
- 肩こり・首こりを伴う風邪
- まだ汗をかいていない状態
- 頭痛が出てきたタイミング
特に“ゾクッ”としたら早めの服用が効果的です。
◆ 葛根湯が向かないケース
次のような場合は効果が落ちます:
- 汗が大量に出た後の風邪
- 喉の痛みが強いタイプの風邪
- 胃腸にくる風邪(下痢・嘔吐)
- 高熱(38℃以上)で汗が出ている
- 虚弱体質・高齢で体力が弱い人
こうした場合は「銀翹散」「小青龍湯」「麻黄湯」「麦門冬湯」など別の処方が向くことがあります。
◆ 飲み方のポイント
- 風邪の初期にできるだけ早く飲む
- 空腹時がベスト(吸収が良い)
- 温かい飲み物で飲むとさらに良い
◆ 副作用・注意点
-
- 動悸
- 発汗しすぎ
-
血圧上昇
が起こることがあります。
◆ 葛根湯が効かない場合の対処
- 症状が進んでしまった
- 喉症状が強いタイプの風邪
- インフルエンザ・コロナなどウイルスが違う
などが理由で効かないことがあります。
1〜2日飲んで改善しない場合は別の処方に切り替えるのが一般的です。
◆ まとめ
- 葛根湯は風邪の初期に最も効果が出やすい漢方薬
- 寒気、肩こり、頭痛、汗が出ていない段階がベスト
- 進行した風邪には効きにくい